6月12日は「みやぎ県防災の日」です。昭和53年に発生した宮城県沖地震の災害経験を教訓に、今後も起こり得る大規模地震・津波等に備える為毎年県内各所で防災訓練が行われております。
仙台市立東仙台小学校でも、防災訓練を実施しております。子供たちは外部の講師と一緒に防災に関連した内容を勉強しています。ボーイスカウト仙台第37団とガールスカウト宮城第4団は、ロープワークの講師として今年で3年目の授業実施になりました。
今回、授業を受けてくれたのは3年生3クラス87名の子供たちです。
授業では、止め結び、蝶結びについて使用例等を紹介しながら教えました。
蝶結びは、剣道の面や胴の紐を結ぶ時に使い、プレゼントの包装の際に使うリボン結びと同じという話をしました。
止め結びは人命救助の時に使う場合もあり、5年生の時に家庭科で勉強する裁縫の玉結びと同じだということを話すと子供たちは興味を持っている様子でした。
その止め結びを12個も結んだ子供がいました。
その粘り強さに感動し、止め結びをどれだけ早く多く結べるか競争することを子供たちに提案し、私が「連続止め結び」で止め結びを結ぼうとすると「やり方が違う」と声が上がり、「教えてよ。教えてよ」と聞きに来たので連続止め結びを教えました。
すると、「ロープは魔法みたい」という感性あふれる感想が出て、連続止め結びを見た子供たちの目は輝いていました。そして、子供たちの成長の早さは驚きで連続止め結びを覚え、再競争すると私を超える速さと正確さで連続止め結びをしていました。
次に、蝶結びは子供が持参した紐靴を使用して行いました。最初にロープで形を覚えてもらい、実際に紐靴で結んだところ、直ぐ覚えることができました。
中学生になると上靴は紐靴という話を後から聞きました。その紐靴に慣れる準備が出来たと感じています。
結びが出来た子供から、「友達に教えて良い?」という言葉を聞き、興味関心を持って授業を受けていると手応えを感じました。
また、子供たちから次のような感想がありました。
・初めてロープを触ったけど、結びが出来た時はうれしい気持ちになった。
・今日覚えた事を弟や妹に教えたい。
・蝶結びが自分たちの生活に使われている事が知れてよかった。
授業の最後に、ボーイスカウトのパンフレットを全員に渡しました。パンフレットの中には手旗信号のイラストが記載されており、この手旗信号に子供たちは興味を持っていた様子でしたので、手旗信号で「ア・イ・ウ・エ・オ」を発信しました。すると、「手旗って体でカタカナを作るんだね」という言葉が返ってきて、子供たちはよく観察していると感じました。
授業が終わり廊下で「ありがとう」という言葉を書いたメモをいただきました。このメモには子供たちの想いが溢れており私は涙を堪えていました。
子供たちの「ありがとう」に応える為、防災に関連した内容の技能習得を続けます。